＜位置＞
フランス西部、ル・マンの東郊外。

＜修道院概要＞
1229年、リシャール獅子心王の未亡人ベランジュール王妃の発願によりシトー修道院からの修道士が創設したラ・ピエテ＝デューと呼ばれた修道院である。

＜教会堂概要＞
教会堂は完成前の1234年に献堂され、1365年の火災とその後の修復も含め15世紀中頃までかかって現在の姿を整えた。
北側廊を欠き、建設されなかった身廊西３ベイの痕跡を残す未完の建築であるが、現存する部分だけでも大規模な教会堂である。
現在はサルト県が所有、1938年から1971年に継続的に修復がされている。
天井全体に交差リブ・ヴォールトを架けたゴシック建築であるが、角形の小さな内陣と四角い袖廊祭室の並ぶシトー会古式に倣った「ベルナール式平面」の建物である。