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<位置>
ル・トロネ、セナンクとともに「プロヴァンスの三姉妹」として名高いシルヴァカンヌ旧シトー会修道院は、南仏エクサン・プロバンスのほど近く、ラ・ロック・ダンテロンという村のデユランス川のほとりに建つ。
<修道院概要>
シルヴァカンヌ修道院は、およそ1144年ころシトー会上位四父修道院の一つであるシャンパーニュ地方のモリモン修道院からの修道士によって設立された。
1160年までにはアヴィニョン近くのサン=タンドレ修道院やマルセイユのサン=ヴィクトール修道院から土地、建物など若干の権利を譲り受け、1160年以降は近隣の領主、地主たちに好意的に受け入れられるようになり、土地等の寄進が相次いだという。
フランス革命後、シルヴァカンヌ修道院は農場となる。1845年に国がこの修道院を取得し、ルヴォワール、フォルミジェらの建築家が修復工事を担当する。彼等は、シルヴァカンヌをシトー会修道院の美学を南フランスにおいて具現する重要な遺構と考え、中世当時の姿に戻す修復を行う。

<教会堂概要>
「三姉妹」の中では末娘にあたる現存の教会堂は、12世紀後半の繁栄の中、およそ1160年頃より建設が始まったと推測される。通常の教会堂建設と異なることなく内陣から始められた建設工事は、1196年には会堂頭部、袖廊が完成し、祭壇が置かれ、教会堂としての使用が始まったと考えられている。
「三姉妹」のうち唯一シルヴァカンヌだけが、角形の小さな至聖所を持ち、両袖廊の東に各々二つの祭室が設けられ、「ベルナール式平面」となっている。
内陣、身廊、袖廊には、先端の若干尖った尖頭アーチによるトンネル・ヴォールトが架かり、交差部には13世紀の初めに付け加えられたと考えられる交差リブ・ヴォールトが架かる。
当初より保存状態のよかった教会堂は、特にその平面においては形状がまったく変わってしまうような修復はなされていない。